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つまり、労働者数の増加である。 まず、女性の労働力率をさらに引き上げることが考えられる。
単に保険料負担者の数を増やすという意味だけでなく、女性の社会参加の観点から積極的に行なわれるべき課題だ。 ただし、このためには、第三号被保険者問題が解決されなければならない。
2004年財政再計算時にも議論されたが、改正はされなかった。 また、所得税の配偶者控除の扱いも関連する。
また、高齢者の労働力率向上も重要な課題だ。 仮に支給開始年齢を70歳程度まで引き上げるのであれば、労働環境の整備は不可欠の課題である。
特に重要なのは、在職老齢年金制度の見直しである。 現在の制度だと、支給開始年齢を過ぎても、一定以上の給与所得があると、年金を減額または支給停止される。
高齢者の給与所得にきわめて高率の所得税がかかるのと同じことになり、高齢者の就業に著しい抑止効果を与えている。 高齢者の就業を促進するのであれば、この制度の見直しは不可欠だ。
もう1つの問題は、外国人労働力の受け入れである。 従来、この問題は年金問題と関連づけて議論されることはなかったが、大変重要な影響が及ぶ問題である。
外国人労働者の問題は、労働力不足に対処する手段としてだけでなく、年金財政の観点からも本質的な重要性を持つ問題なのである。 出生率引き上げより確実な方策だ。
保険料の問題は、税とも関連している。 先に、「消費税などの税を考えても同じだ」と述べたが、正確には、税の年齢別負担パターンによって、この結論は変わってくる。

資産所得税など高齢者が比較的負担する税を増やしてゆくなら、若年者の負担は軽減される。 また、相続税を考えても、結論は異なる(ただし、相続税を実際は誰が負担するかという「帰着」は、難しい問題だ)。
以上のように、年金はさまざまな問題を抱えている。 しかも、それらは年金という狭い枠内だけで解決できる問題でなく、税や移民政策など広い範囲の問題に関連している。
年金を論じることは、とりもなおさず、日本社会のあり方を論じることだ。 維持できるはずがなかった国民年金制度年金保険料記録問題への対応のため、保険料徴収に必要な人員が割けなくなるのではないかと危倶される。
現在6割台でしかない国民年金の徴収率を8割にまで引き上げることが目標とされているが、その達成に支障が生じはしまいか。 「N経済新聞」(2007年6月10日付朝刊)は、杷憂でないことを報じていた。

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